組織は頭から腐る

今回は今週の1冊があまりにも強烈だったのでその内容

をテーマにします。

その1冊とは 

「第三者委員会によるスルガ銀行の調査報告書」

http://a11.hm-f.jp/cc.php?t=M59212&c=4&d=66a1

この報告書、全321ページにも及ぶ読み応えのある超大作。

日本の企業、しかも東証1部の金融機関で未だにこんなこと

がまかり通っていたとは、と驚きの連続です。


組織は頭から腐る。しかしこの報告書を読む限り腐って

しまった組織は内臓も筋肉もさらには尻尾まで全て腐って

いってしまってしまうことがよくわかります。

例えば、報告書の中から

複数の行員から、「10件くれば 10 件はどこかしらに不正」

「不正が全くない案件など、全体の 1%あったかなかったか

そのレベル」「100 件中 95-99 件程度は何らかの不正が存在

する案件」「偽装が一切無い案件は、100 件中、あって 1 件か

 2 件。そのような状態なので、自分以外が知らないなどという

ことはあり得ない」といった回答も寄せられた 。


これほどまでに人は弱いのか。まともに考えたらやってはいけ

ないことを閉鎖された組織の中では、なぜ平気でやってしまう

のか。この報告書は組織の怖さと人間の弱さを赤裸々に解き明

かしてくれています。


また、この報告書ではスルガ銀行の組織、人事制度や会議体の

あり方まで詳細に挙げての日常のやりとりなども詳細に綴られて

います。

取締役会でなすべきことは何か、社外取締役の役割とは。そして

コンプライアンスの意味は?組織を健全に保ちその中でいかに

事業を行なっていくのか。この報告書を使って読み解く研修は

実に身になるものになるでしょう。


例えば、ここまでハラスメントという言葉が浸透してきている

中でこんな日常があるのです。


毎月、月末近くになってノルマが出来ていないと応接室に呼び出されて

(バカヤロー)と、机を蹴ったり、テーブルを叩いたり、1 時間、2 時間

と永遠に続く。給料返せなどと、怒鳴られる。こう言う本部長や支店長、

センター長は 1 人 2 人ではない。知っている限りでは全体の半分ぐらい

そうだ。数字で怒鳴ったりしない支店長は、珍しく社員の中で噂が流れる

ほどだ。ノルマが出来ないと夜の 10 時過ぎても帰れない。残業代など

支払われるはずがない。

「なぜできないんだ、案件を取れるまで帰ってくるな」といわれる。首を

掴まれ壁に押し当てられ、顔の横の壁を殴った。数字ができないなら、

ビルから飛び降りろといわれた。毎日 2~3 時間立たされて詰められる、

怒鳴り散らされる、椅子を蹴られる、天然パーマを怒られる、1 ヶ月間無視

され続ける。

「死ね」「給料どろぼう」「出来るまで帰ってくるな」などは平気で言わ

れた死んでも頑張りますに対し、それなら死んでみろと叱責された。



それにしてもここに書いてあることは、今の企業の中で特異なものなのか

それとも程度の差はあれどそういうものなのか。その感想も聞いてみたい

ものです。


いずれにせよ、このような組織を作らない。組織の前に自分を守る。

そんな人を作っていきたい。強くそう感じます。